2017/12/15

鳴り止まない。

耳の奥で、ずっと鳴き続ける。

もう、3年か4年か。

この時期が来ると、必ずと言っていいほど聞こえる。

1人で部屋にいると、たとえ夜だろうとそれは聞こえる。

耳を劈くような音。

聞いていたくない。

聞き続けているとだんだん自分がおかしくなっていってるんじゃないかと思い始める。

まるで自分が夏に迷い込んだような感覚になる。

早くこの音の集団を止めたい。

それなのに、止められない。

音源がない。

止める手段も策もない。

それは幻聴と言われるのかもしれない。

だが、はっきりと聞こえるのだ。

これ以上耳にしたくない。

鳴れば鳴るほど、私は何かがおかしくなっていく気がする。

何度耳を塞いだだろう。

別に1人でいることが苦であることを示したいわけじゃない。

ただ、こうしていると何かを思い出しそうな気がするのだ。

これが一体何年前の記憶なのかはわからないが、この夏の声が私の中の何かを思い出させようとする。

ああ、やめてくれ。

これ以上私の中を弄らないでくれ。

ただそう思うしか、他に手立てはなかった。

夏は、人を惑わせる。

それはきっと、この先の人生でも変わらない。

このうるさい鳴き声もいつか風流だと思うだろう。

その時はおそらく、私も成長できたと思えるだろうか。

この一つ一つの声が私に何を教えてくれるかはわからない。

過去を思い出させて、何をしたいのかはわからない。

だが、時々それでもいいかなと思う。

昔は昔ながらの良さがある。

今は今なりの良さがある。

それだけを知っていれば、いいと思う。